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第22回 近畿薬剤師学術大会に参加して

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11月17日(日)に奈良県にて開催されました近畿薬剤師会学術大会に参加し、特に抗微生物薬の適正使用においての講演やポスター発表を重点的に見てきました。
近年抗菌薬の汎用により薬剤耐性を持つ細菌が増加している一方、新しい抗菌薬の開発は停滞し、対抗する手段も枯渇状態にあります。
このような抗菌薬が無効になるAMRは世界的に拡大しており世界的死亡率の増加や世界経済の脅威となってきています。
滋賀県ひまわり薬局 これをふまえ、日本においても2016年に厚労省より、「AMR対策アクションプラン(2016〜2020年の5年間の各抗菌薬使用減の成果指標:抗菌薬全体として3割減)」2017年には「抗微生物薬適正使用の手引き」が公表されました。
講演では日本の抗微生物薬使用の90%は経口投与より、さらにその内の95%は外来処方によるという現状の説明があり、これはいかに外来における抗菌薬の適正な使用が重要なのかという話や、実際の医療機関(大学病院感染症センターや耳鼻咽喉科クリニック)では、どのように考察され、処方に取り組まれているのかという実例を紹介されていたのが興味深かったです。

特に耳鼻咽喉科クリニックでは滋賀県ひまわり薬局

  1. 抗菌薬選択は迅速検査(グラム染色)や培養検査などを用いて起因微生物を同定し、本当に細菌性かウィルス性かを判断してから処方を検討する。
  2. 投与抗菌薬・期間の適正化
  • β-ラクタム系は低濃度・長期間曝露は耐性誘導となる。
  • キノロン系・アミノグリコシド系は濃度依存性であり単回投与が適している。
  • 第3世代セフェム系は生体利用率が低いので低濃度曝露になりがち。
を念頭においた抗菌薬の適正使用治療を実践され、実際抗菌薬処方の実績を7分の1までに減少されたという成果発表がありました。 今後ますます推進されるAMR対策の取り組みに、保険薬局の薬剤師がどのように有効に介入できるのか・・・。
積極的な医師への漫然抗菌薬使用への疑義照会や患者さんへの服薬アドヒアランスの向上、抗菌薬を使わなくてもよいように予防医学の啓発(予防接種、咳エチケット、手洗い指導など)を実践していかなければと思います。

記事:城南店 山田

第52回日本薬剤師会学術大会 参加報告

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10月13日、14日に山口県下関市にて開催されました日本薬剤師会学術大会に参加してきました。
会場では、薬剤師による口頭発表、ポスター発表や医薬品メーカーによる新製品や機器の展示も行われていました。
前日までの台風の影響で、発表者や参加者に欠席が目立ったのは残念でしたが、参加したことで自身の大きなスキルアップになりました。
今回、勉強したのはCKD(慢性腎臓病)についてですが、現在約1300万人いると言われています。
加齢により、腎臓の機能が低下し、薬の排泄ができなくなり副作用が出やすくなることがあるので、薬剤師は、薬の用量調整や変更を医師に提案することがあります。 加齢だけではなく、みなさんが何気なく使っている痛み止めや胃薬も長期間服用すると腎臓に大きな負担をかけることがあるので、症状が改善しない場合は、病院や薬局で相談しましょう。
記事:本店 岡林

令和元年度 秋季ひまわり薬局研修会

日時:令和元年10月27日(日)
場所:水口センチュリーホテル : 56名出席

プログラム

  1. 勤続年数10年在籍社員への表彰 2名(水口店、近江八幡店)
  2. 人権学習 テーマ「職場でのコミュニケーション能力をアップさせるには」
        講師:甲賀市産業経済部商工労政課 企業啓発指導員 河内 様
  3. 令和元年度 決算報告について
        山本会計事務所 山本先生
  4. 就業規則について
        社会保険労務士 宇野先生
  5. 日本薬剤師会学術大会 参加者による報告
        岡林先生(本店)
  6. 【対象:事務スタッフ】
        医療安全管理の実践について
            講師:KSK 営業支援部 永平 様
    【対象:薬剤師】
        かかりつけ薬剤師指導加算をとるための研修
        〜びわ湖あさがおネットの活用について〜
            ・症例発表 松井先生(近江八幡店)
            ・システムの具体的な使用方法と活用について
                滋賀県薬剤師会 理事 介護福祉部 大西先生

総括 大原社長より

コミュニケーション能力アップについての講演では、あらためて職場内での挨拶の大切さ、言葉の初めに「お手数をおかけしますが・・」「申し訳ありませんが・・」などのクッション言葉の使用、場の状況に合わせた表情が意思を伝える要素となりコミュニケーションツールになりうるお話や、職場は一つのチームであり、「報告=義務」「連絡=気配り」・「相談=問題解決」の重要性を再確認することができました。

    さらに事務スタッフ対象の調剤薬局業務における医療安全の要点、個人情報保護法、薬機法改正案の説明がありました。 医療に携わるスタッフとして薬剤師と共に薬局内の不完全状態(整理整頓できておらず清潔でない・・)や不安全状況(リスクテイキング:あえて危険性のある行為を選んでしまう行動)を知り、その対策としての危険予知トレーニング(異常に気付く、発見する、変?と感じる)を実践し、医療ミス防止へとつなげて日々の業務にいかせていこうと各々確認できる機会でした。

    また薬剤師対象の勉強会として、現在滋賀県下の医療機関(病院・診療所・薬局)や在宅療養支援機関(訪問看護、ケアマネ事業所、地域包括支援センターなど)でICT技術を用いて、患者さんの診療情報や在宅療養支援情報を安全に共有できる「びわ湖あさがおネット」システムの活用について近江八幡店での実際の症例報告や運用についての詳細説明をうけました。
    かかりつけ薬剤師指導加算の積極的取得への対策として、ひまわり薬局在籍薬剤師全員が認定薬剤師取得や「びわ湖あさがおネット」システム登録(担当できる薬剤師となる)をし、地域の患者さんの病状・生活に寄り添った、より質の高い医療サービスを提供していける薬局となるよう取り組んでいきます。

※びわ湖あさがおネットパンフレットより

10月に山口県で開催された日本薬剤師会学術大会参加者による興味のあった内容、今後業務にいかせそうな発表の報告がありました。
(ひまわりNEWSにて内容アップしています!)